シャンピニオンエキスとは？その作用と期待できる効果。なぜシャンピニオンエキスは消臭サプリに利用されるのか？

シャンピニオンとは、ハラタケ科のキノコで、英語でいえば「マッシュルーム」、フランス語で「シャンピニオン」といい、マッシュルームの有用成分を、特殊な製法によって高度濃縮した天然由来成分を「シャンピニオンエキス」と呼びます。

キノコ類の中では、タンパク質やミネラル類の含有量が最も多く、ビタミンB1、B2、ナイアシンなどのビタミンB群も多く含まれています。

フランスで17世紀初頭に栽培が始められたシャンピニオンは、その優れた風味とともに、ビタミンB2を多く含む食材として世界各地で食されているのですが、このシャンピニオンエキスが経口摂取できる消臭素材として注目され始めたことをきっかけに広く知られるようになりました。

生活習慣の悪化や加齢などによって、腸内悪玉菌が増殖すると、腸内異常発酵による悪臭ガスが腸壁から吸収された不快な体臭や口臭の原因となりますが、それだけでなく、発生した有害物質が老化現象などの原因になるともいわれています。

シャンピニオンエキスは、この腸内異常発酵を抑制し、メルカプタンやアンモニア、硫化水素、クレアチニン、スカトール、インドールなどの腐敗成分が血中に吸収されるのを抑え、慢性腎不全や高アンモニア血症の進行を阻止する作用があることが報告されています。

このことから、病人介護の環境改善を目的にした、経口投与用のシャンピニオンエキス製品も様々なものが開発されています。

シャンピニオンエキスの作用と期待できる効果

シャンピニオンエキスに期待できる効果といえば、まず消臭効果が挙げられますが特に注目されているのが老人保健施設における老人の便臭問題に対する効果です。

とある老人保健施設において老人24名(主年齢70～80歳代)を対象として、シャンピニオンエキスを配合したシャンピニオンエキスを含んだゼリーを30日間摂取させたところ、便臭が改善されたという研究結果も出ています。

また、シャンピニオンに多く含まれるビタミンB2は、5～6個で1日の必要量の4分の1を満たし、口内炎、口角炎、指のささくれ、フケの予防などに役立します。

ミネラル類では特にカリウムが豊富で、これもキノコ類の中でいちばん多いので、心臓や筋肉の働きを正常に保ち、高血圧の予防に効果があるとされており、胃潰瘍の原因となるピロリ菌の増殖を防ぐ効果も期待できます。

そのほか、体内でビタミンDに変わるエルゴステリンも含んでいるので、シイタケと同じく、コレステロールを取り除く効果も期待できます。

さらに、シャンピニオンエキスは、血液サラサラ効果あり、その具体的な効能として、腎不全の指標である血中クレアチニンの数値を下げる作用があり、腎不全の進行を抑える効果が期待できることがわかっています。

また、血中のアンモニアの増加を抑える作用もあるといわれています。血中アンモニアと言えば、細菌やウイルス・がん細胞の働きを抑えるナチュラルキラー細胞の働きを弱める原因としてよく知られています。

なぜシャンピニオンエキスは消臭サプリに利用されるのか？

不摂生やストレス、加齢、老化などによって腸内の善玉菌の働きが弱くなり、悪玉菌が優勢になると、口臭や便臭の臭いが強くなると言われています。

そのような腸内にシャンピニオンエキスを届けてあげると、腸内の善玉菌が優勢に、そして悪臭の原因となる悪玉菌が劣勢になります。

さらには、アンモニアや硫化水素などの有害物質を分解し中和する作用もあります。

シャンピニオンエキスはこの腸内異常発酵を抑制する結果、口腔内の臭い、呼気、体臭、便臭を非常によく消臭するとともに、血中への腐敗成分であるアンモニアやメルカプタン、スカトール、硫化水素、インドール、クレアチニンなどの吸収を少なくして、慢性腎不全や高アンモニア血症の進行を阻止する作用のあることが報告されています。

こういった作用があることから、シャンピニオンエキスは広く消臭サプリに利用されているわけですね。